[特別読み物]神田正輝に見る男の人生の哀しみ

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残るのは孤独だけ

松田聖子を妻にし、愛娘・沙也加を授かり、
古希を過ぎて、ある日すべてを失った。
娘の死を巡りいまだ飛び交う怪情報――
それでも彼は、何も語らずただ黙っている

「聖輝の結婚」を日本中が祝福してから、36年。こんな悲劇が待ち受けていようとは……。良き父親になろうとずっともがき続けていた名優は、己の無力さと世の非情さに心中で涙を流したことだろう。

冷静でいられなかった

「本当に身内の近親者のみでお別れ、そして納骨というか、お骨にすることができました」

 昨年12月18日に長女・沙也加さん(享年35)が札幌市内のホテルから転落死し、その3日後に神田正輝(71歳)は、骨箱を抱きしめながら、報道陣の前で言葉を絞り出した。隣には元妻の松田聖子(59歳)が寄り添っていた。



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