[本格評伝]丹波哲郎は二度死ぬ 第3回 「自分だけが」という思いを抱えて 西田敏行が見た「戦争体験という傷跡」

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巨弾ノンフィクション

大スターは、なぜ晩年に「大霊界」へ傾倒したのか

撮影現場でも隙あらば「霊界案内人」として弁舌を振るった丹波哲郎。どんなに世間から誤解されようと、ものともしなかった。その裏には、丹波の生死についての確固たる哲学が秘められていた。

野村進(ノンフィクションライター)

存分に引き回されい!

 1984(昭和59)年冬、吉永小百合主演の映画『天国の駅』に出演したとき、西田敏行は丹波哲郎その人と初めて対面した。



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