1973年のヤクルトアトムズ 魔術師・三原脩が見た夢

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セ・リーグ
優勝記念
特別読み物

弱小チームが見せた
奇跡の快進撃

ヤクルトが「スワローズ」ではなく、「アトムズ」と呼ばれていた時代、チームはどん底だった。そんなリーグのお荷物球団を「戦う集団」に変えた監督がいた。「三原マジック」最後の1年を振り返る。

怖くて不気味な人

 2割6分4厘――。

 これは1970年にヤクルトが記録した球団史上最低の勝率である。

 今年、ヤクルトは6年ぶりのリーグ優勝を果たした。だが、もともとは'50年の創設以来、優勝や日本一を夢見ることさえできない時代が長く続いていた弱小球団だった。



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