[巻末大特集]運命を受け入れた人たちの凄み

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成功ばかりじゃなかった。
敗北も、病気も、失意も、離別もあった。
でも、あるがままを受け入れて、
最後まで生きたら、見えてきたものがある。

三波春夫 柏木由紀子 瀬古利彦 赤松利市 戸塚洋二
小林 繁 神永昭夫 吉田昌郎 井上康生

運命はときに残酷に見える。自分ではどうにもならない敗北を味わうこともある。しかしたとえ辛い負け戦の連続だったとしても、それも引っくるめてわが人生だ――そう考えられた人たちの物語。

前立腺がんになっても、最後までステージに
三波春夫
「弱音はお客様への裏切りなんですよ」

「三波は歌のため、お客様のため、お酒もタバコも一切やりませんでした。また、『自分の心が乱れていてはいい歌は歌えない』という考えから、家族に対しても苛立ったり、動揺したりする姿を見せることは一切ありませんでした」(三波春夫さんの娘・三波美夕紀さん)

 お客様は神様です――。その言葉通り、三波春夫さん('01年没、享年77)は、生涯、自身のファンを大切にした歌手だった。



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