[検証シリーズ]人はなぜ間違えるのか 第2回 新聞もテレビもジャーナリストも研究者も、どうしてソ連と北朝鮮を賛美してしまったのか

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優れた指導者のもと人々が団結し、平等で進んだ社会を作るのだ。光輝く「実験国家」に、若者たちは憧れ心酔した。荒唐無稽な理想論だとは、誰も言い出せなかった。その深層を当事者たちが証言する。

「奇跡」と称えた朝日新聞

 多くの名門私立大学が本拠をおく東京・神田。田舎から意気揚々と上京してきた新入生たちは、奇妙な光景に息を呑んだ。

 歩道の敷石がすべて剥がされ、茶色い土が露出している。投石に使われるのを防ぐためだ。ショーウインドーにはベニヤ板が貼られ、至る所にヘルメットを被った険しい顔の警官が立っている。



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