週現『熱討スタジアム』第381回 「常勝赤ヘル」のエース 北別府学を語ろう 今週のディープ・ピープル 篠塚和典×達川光男×駒沢悟

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史上最高の
コントロールを誇った
「精密機械」

狙ったところに百発百中――。かつて、まるで漫画のようなピッチングを見せた男がいた。柔よく剛を制し、強打者たちをきりきり舞いさせた投球術を振り返る。

「ミリ単位」の投げ分け

達川:先日、現役選手で最高の制球力を持つと言われる吉見一起(中日)が引退を表明して話題になりましたが、彼のような投手を見ていると、北別府学のことを思い出さずにはいられません。篠塚僕とドラフト同期で'76年に広島入りした北別府は、ストレートの球速は140㎞に届くかどうかだったと思いますが、針の穴を通すようなコントロールを武器に通算213勝を挙げた。

 ゆったりとしたフォームから放たれるボールでストライクゾーンの四隅を突く。「精密機械」という二つ名は、彼の投球を体現していました。



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