[大特集]さよなら、私の人生

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大団円を迎えるために

友人もひとり、
またひとり
亡くなっていく

年を重ねたら、人生の終わりを意識する瞬間が必ずやってくる。思い残すことなく、あの世に行くためには心の準備が欠かせない。著名人たちはどうしているのか、彼らの話に耳を傾けてみよう――。

【1】
死が近づいてくる足音が聞こえる

自分が若返る夢

 大阪大学招聘(しょうへい)教授で循環器専門医の石蔵文信さん(64歳)は、昨年暮れから体調の異変を感じていた。体がだるく、とにかくしんどい。食欲もない。血液検査や超音波検査を受けたが、これといって異常はない。原因がわからずモヤモヤした気分が続いたが、その頃は「まだ自分は死なない」と思っていた。



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