坂本九と吉永小百合がいた時代

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特別読み物

「ひとりぼっちだから、愛し合うのよ!」
あの頃、日本にはまだ何もなかった
だからこそ、本物の青春があった

おカネなんてなかったけれど、心は今よりもずっと豊かだった。そんな時代、特別な輝きを放っていたのが坂本九と吉永小百合。ふたりのスターが才能をぶつけ合った瞬間、さらに強い光が生まれた。

現場は熱気に溢れていた

 ところは東京・神宮外苑。青空の下、いまはもう建て替えられたかつての国立競技場を背景に、若者たちが手を組んで合唱している。聞こえてくるのは、あの懐かしいメロディだ。

〈♪上を向いて歩こう 涙がこぼれないように 思い出す春の日 ひとりぽっちの夜〉



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