短期集中連載 栄光の代償といま向かい合う プロ野球「戦力外通告」の男たち 最終回 それでも野球とともに

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カネはない。家族にも迷惑をかける。それでも白球を追い続けたい。結局、そういう生き方しかできないんだから。チームを離れてそれぞれの人生を歩み始めた男たちが、再びグラウンドに帰ってきた。

ライター 赤坂英一

用具係の苦悩

 現役選手と同じように、打撃投手にも戦力外通告はある。年齢や故障で毎日のように何十球も投げられる力を失い、練習の役に立たないと球団に判断されたらおしまいだ。2010年のシーズンオフ、入来(いりき)祐作も横浜ベイスターズでそういう立場に追い込まれた。



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