東京土地物語 第7回 浅草 儲かりすぎる仲見世商店街は、なぜ目を付けられたか

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欲望と記憶が刻まれて

外国人観光客が押し寄せ、大賑わい

インバウンド需要で地価が爆上がり中の浅草。仲見世となれば超一等地だが、近年テナントの「賃料問題」が表面化している。この決着次第では、見慣れた仲見世の風景がガラリと変わるかもしれない。

平井康章(ノンフィクションライター)

家賃が16倍以上に

 今や訪日外国人観光客にとって「東京の顔」となった浅草・雷門。インバウンド需要を受け、雷門付近の浅草一丁目の2019年公示地価は34.7%も上がり、都内の商業地では上昇率トップとなった。

 その雷門から宝蔵門に続く250mの参道沿いにあり、89軒の商店が連なる「仲見世商店街」が揺れている。明治時代から続くという土産物店の5代目店主が嘆息する。



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