秋吉久美子 古手川祐子 樋口可南子 彼女たちの時代

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特別読み物
癖のある美女が身体を張って演じていた

大女優は、30年以上前にスクリーンで裸身を見せていた。ただし、それによって売れようとしたわけではなく、求められた役柄を演じただけ。それこそが今の時代にない「女優の凄み」だった――。

幼い顔で豊満な19歳

 '70〜'80年代は、個性的な女優が映画で身体を張った演技を披露することを厭(いと)わない時代だった。現在でも、女優が売れるためにあえてヌードになることはある。しかし当時は役を演じるためだけに、自然に身体を張った。

 秋吉久美子(64歳)も、その一人。彼女は実質的なデビュー作である巨匠・藤田敏八監督の『赤ちょうちん』('74年公開)で、ヌードを披露した。同作は「かぐや姫」のヒット曲をモチーフにした青春映画で、彼女は撮影当時まだ19歳。だが、この映画で大胆なベッドシーンを披露している。



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