医療大特集「断る勇気」があなたと家族の命を救う 寝たきりの老親にその薬は必要ですか

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立てないのに骨粗鬆症薬
ずっと寝ているのに睡眠薬
何のためにか、もうわからない

要介護状態の年老いた親に、医者に言われた通り、毎日せっせと薬を飲ませ続ける。本人はもちろん、家族も何のための薬かわかっていない。その薬が老親を苦しめ、寿命を縮めているとしたら……。

ご飯も食べられないのに

 佐藤由美さん(59歳・仮名)は、義理の父(85歳)を自宅で介護している。彼女は朝起きると、まずベッドで寝たきりの父の身体をタオルで拭き、朝食を食べさせ、その後薬を飲ませる。

「ピルケース」には、約15種類もの薬が朝昼晩と決められた服用量に分けられている。高血圧の薬が3種類、その他にも糖尿病薬、認知症薬、下痢止め、腰痛に対する鎮痛剤、胃薬、ビタミン剤……。それらの薬を一つずつ父に飲ませるのが、由美さんの日課だ。



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