トッカイ――バブルの「しんがり」たち 第14回 悪質債務者・川辺物産との「20年戦争」
| 社会 | 2018.08.20 |
いよいよ佳境へ！
話題沸騰のヒューマン・ノンフィクション連載
強者たちも、さすがに手を焼いてきた相手がいる。金融機関から2750億円もの巨額の融資を引き出した男は、ありとあらゆる手を使って、トッカイに挑んだ。あの中坊公平すら地団駄を踏んだのだ。
清武英利（ノンフィクション作家)
話題沸騰のヒューマン・ノンフィクション連載
強者たちも、さすがに手を焼いてきた相手がいる。金融機関から2750億円もの巨額の融資を引き出した男は、ありとあらゆる手を使って、トッカイに挑んだ。あの中坊公平すら地団駄を踏んだのだ。
清武英利（ノンフィクション作家)
前回まで／旧住専や銀行などから借りたまま、隠匿されている資金の「追跡」を続けるのが、「整理回収機構」特別回収部、通称トッカイだ。男たちは、中坊公平社長の直轄組織として、大口・悪質不良債権の回収を行っていた。
偽装と奇策を駆使
もう旧聞に属することだが、大阪・難波の地下街のトイレで、紙袋に入った訴訟記録が見つかったことがある。遺失物の届け出を受けた警察から、整理回収機構大阪支社に問い合わせがきた。
「トイレに置き忘れた方はいませんか」
「トイレに置き忘れた方はいませんか」
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