トッカイ――バブルの「しんがり」たち 第9回 国境を越えた「不良債権」地獄
社会 | 2018.07.05 |
闇に溶けたカネを回収する男たちの闘いを描く
話題沸騰のヒューマン・ノンフィクション連載
ソ連やトランプにも融資
トッカイの攻防は後に海外に向かうが、次長を務めた男に、忘れられない回収体験がある。それは、崩壊した旧ソ連の銀行やアルジェリア人民銀行といった、想像を絶する相手の不良債権だった。
清武英利(ノンフィクション作家)
話題沸騰のヒューマン・ノンフィクション連載
ソ連やトランプにも融資
トッカイの攻防は後に海外に向かうが、次長を務めた男に、忘れられない回収体験がある。それは、崩壊した旧ソ連の銀行やアルジェリア人民銀行といった、想像を絶する相手の不良債権だった。
清武英利(ノンフィクション作家)
前回まで/旧住専や銀行などから借りたまま、隠匿されている資金の「追跡」を続けるのが、「整理回収機構」特別回収部、通称トッカイだ。男たちは、中坊公平社長の直轄組織として、大口・悪質の不良債権の回収を開始した。
「ラブホテルだって取る!」
「生かして取るのか、殺して取るのか」
というあたりから、中坊公平の甲高い声は激越さを増して、特別回収にあたる社員たちの記憶に長く残る弁舌となった。
というあたりから、中坊公平の甲高い声は激越さを増して、特別回収にあたる社員たちの記憶に長く残る弁舌となった。
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