[大型連載]裁判官よ、あなたに人が裁けるか 第8回 エリート裁判官たちはこうして自分たちの利権を守った 岩瀬達哉

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司法制度改革が骨抜きになるまで

かつて、裁判官の「特権」に、メスを入れようとする動きがあった。その急先鋒となったのは、元最高裁長官。しかし、現役裁判官たちは、強く抵抗を続けた。それだけ、裁判所の「既得権益」は大きいのだ。

岩瀬達哉(ジャーナリスト)

元最高裁長官の決意

 21世紀の司法が果たすべき役割を議論するための「司法制度改革審議会」は、1999年7月から約2年にわたり開催された。

 その報告書をもとに、今日までいくつもの新たな制度が作られてきたが、中でも注目すべきは、最高裁に設置された「裁判官指名諮問委員会」であろう。



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