中沢新一「天才・南方熊楠が見ていたもの」

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彼は日本版レオナルド・ダ・ヴィンチだった

18ヵ国語でフィールドワークしながら、セックスも研究

後にも先にも、これほど破天荒な才能はなかった。超人的な知性と、少年のような好奇心で、誰よりも遠く深い場所に達した日本人。熊楠を師と仰ぎ、彼の遺産を受け継ぐ人類学者が、その魅力を語る。

欧米のマネでは価値がない

 私が南方熊楠を知ったのは、中学生の頃です。民俗学者だった父の本棚に、著者の名前が難しくて読めない本があった。それが熊楠の本でした。


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