宇能鴻一郎「官能小説」傑作選 第四十回〈夫の留守に元上司が…… (上)〉

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今回掲載した「夫の留守に元上司が……」は、1993年に刊行された『セクハラ大好き』に収められた一編。『セクハラ大好き』は、若いOLたちが、上司のエッチなイタズラに戸惑いながらも受け入れてしまう様子が赤裸々に綴られている。
 あたしのもと上司の部長、すごいセクハラ・オジさんなんです。

 あたしの勤めている自動車輸入会社の大阪支社は、本社からの出向と現地採用、アルバイト、合わせて八十人ほどいるんやけど。

 部長は、単身フニンなんです。

 四十三歳で、すごい女好き。

 ヤセ型で、金ブチメガネをかけて、ポケットチーフとネクタイも、おそろいの柄のダンディ。

 でも、何となく、イヤらしいフンイキ。


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