講談社ノンフィクション賞 受賞作発表

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 今回の受賞作は、ルポルタージュ、伝記、体験記などのノンフィクション作品で、単行本、新聞、雑誌などに、'14年5月1日より'15年3月末日までに発表されたものから選ばれました。選考委員は、後藤正治、髙村薫、立花隆、中沢新一、野村進の5氏です。

 候補作品は受賞作品の他、伊藤彰彦『映画の奈落 北陸代理戦争事件』(国書刊行会)、上原善広『石の虚塔 発見と捏造、考古学に憑かれた男たち』(新潮社)、尾崎真理子『ひみつの王国 評伝石井桃子』(新潮社)の3作でした。

<受賞作品>
牛と土福島、3・11その後。(集英社刊)
眞並恭介

受賞のことば
 東京電力福島第一原子力発電所の事故後、国は警戒区域内に取り残された家畜に安楽死処分の指示を出した。しかし、被曝してもはや商品ではなくなった牛を飼いつづける人たちがいる。経済的価値が最優先の日本で、彼らは身の危険を冒し、自らの賠償金や慰謝料をつぎ込んでまで、被曝した牛の「生きる意味」を見いだそうと悪戦苦闘していた。



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