恐るべき16歳 泣くな、清宮幸太郎!

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「怪物」の夏が終わった
大会前は誰も予想していなかった早実のベスト4進出。快進撃を支えたのは間違いなく、このスーパー1年生だった。注目を力に変え、甲子園で暴れまわった幸太郎の夏を徹底取材でレポートする。

柳川悠二 ノンフィクションライター

初めての挫折

 泣くまいと決めていた。しかし涙は、「全国制覇」と書かれたハンドタオルでいくらぬぐっても、自然とあふれ出てくる。

 準決勝までの4試合で、勝利後に整列して早稲田実業の校歌を歌うことは「クセになってしまいました」というほど、心地よい時間だった。しかし、準決勝で敗れたあとは、仙台育英の校歌を黙って聞くだけの逆の立場となった。


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