ヤバすぎるぞ、中国 第2部 現地ルポ・中国経済 絶望の現場から

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近藤大介(本誌編集次長)

未完の超高級マンション

 2日間で株価(上海総合指数)が10%以上も大暴落した直後の7月31日午後6時、クアラルンプールで開かれていたIOC総会で、2022年冬のオリンピックの開催地が決まった。

 私はその時間、「北京の銀座通り」こと、王府井(ワンフージン)のホコ天を歩いていた。6時前になると、広告用の巨大な電光掲示板が中国中央テレビのニュース画面に切り替わり、クアラルンプールの会場から生中継となった。道行く若者たちが立ち止まり、固唾を飲んでスクリーンを見守っている。

「Beijing!」

 バッハ会長がそう告げた瞬間、クアラルンプールの中国代表団が、歓喜を爆発させた。中央テレビのアナウンサーも「われわれはついに勝ち取りました!」と、興奮気味に伝えている。



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