週現『熱討スタジアム』第155回 小泉今日子を語ろう 今週のディープ・ピープル 野村義男×田村充義×中森明夫

[ptitle]
ショートカットの元ヤンキー 可愛いだけじゃ、つまらない「格好いい」アイドルの誕生

キョンキョンには不思議な魅力があった。親しみやすいけど、どこか危なっかしい。アイドルの枠を超えたアイドル。彼女はひたすら、自分の道を歩き続けている。

聖子と明菜にはないもの

野村:僕は後々、キョンキョンに曲を提供したりレコーディングに参加したりと仕事でたくさん付き合うんですが、初めて会ったのは、『たのきん全力投球!』('80〜'83年、TBS系)だったかな。

 あの頃のアイドルはだいたいゲストで出演してくれていたので。ただ、何か話をした記憶はないんです。一緒にコントはしたはずなんだけど(笑)。

中森:小泉さんは、シブがき隊や中森明菜、堀ちえみ、早見優、石川秀美、松本伊代と、アイドル豊作の「花の'82年組」。その中で小泉さんは、当初は目立った存在じゃなかったですよね。明菜さんや伊代ちゃんのほうがヒットも飛ばしていた。

田村:ビクターのディレクターだった僕が彼女の担当になったのは、シングル5作目の『まっ赤な女の子』('83年)からです。初めてオリコントップ10入りした前作『春風の誘惑』('83年)を歌っていた間に髪を切り、ショートカット姿が話題になった頃でした。



会員の方は