二宮清純レポート 金子千尋(オリックス投手)「僕がピッチングでいちばん大事にしていること」

[ptitle]
球界のエースが明かした「常識破りの投球術」

いま、日本球界で最高の投手は誰か。こう問われると、多くの打者が「金子」と口をそろえる。剛速球でもなく、代名詞となるような変化球でもなく、「投球術」で打者を打ち取るその極意を明かす。

文句なくナンバーワン

 大谷翔平(北海道日本ハム)が日本球界最速タイとなる162km/hのストレートを投じた直後だっただけに、一筋縄ではいかない、その変幻自在のピッチングは、ひときわ新鮮に感じられた。

 昨年7月19日、甲子園。オールスターゲーム第2戦で全パの2番手として登板した金子千尋(ちひろ)(オリックス)は3人のバッターに、14球すべて変化球を投じるという粋な演出を試みた。



会員の方は