新春スペシャル・インタビュー 立花隆 団塊世代よ、昭和を語ろう

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平成になり、世の中は確実に変わった

戦後の引き揚げ体験、放浪中の中東で知った「角栄政権誕生」??。自分史を振り返ることで見えてくるものがある。

自己を見つめ直すための最良の方法は、自分史を書くことだ。評論家・立花隆氏はそう語る。では、立花隆その人が生きた「昭和」とは、どのような時代だったのか―知の巨人が「自分史」を語った。
人生で最初の強い記憶
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たちばな・たかし/ '40年長崎県生まれ。評論家、作家、ジャーナリスト。『田中角栄研究 全記録』『宇宙を語る』『天皇と東大』『二十歳の君へ』『立花隆の書棚』『読書脳 ぼくの深読み300冊の記録』など著書多数
1940年生まれの私にとって、実感できる「昭和」とは戦後のことです。第二次世界大戦を挟んで、昭和の日本はまったく違う国家に大転換したと言える。しかし、あれほどの酷い戦争をなぜ防げなかったのか、またその後の国家の変革において、実際に何があったか肝心のところがよくわかっていない。
戦争の資料は敗戦した途端に軍部と各官庁が焼きに焼いて廃棄してしまった。宮中の御簾(みす)の向こう側のことはもともとほとんどわからない。GHQの占領下の日本についても、資料は闇の中です。そして、戦後69年が経ち、当時を知る人たちも次々と亡くなってしまっている。歴史はわからないことだらけです。


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