週現 『熱討スタジアム』第119回 平松政次の「カミソリ・シュート」を語ろう 今週のディープ・ピープル 柴田勲×松原誠×松岡弘

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「ガラスのエース」が投げ込んだ

プロ野球史上、唯一無二の魔球プロ野球史上、魔球と呼ばれた変化球はいくつもあった。その最高は決め難いが、あのカミソリの切れ味を知る男たちは断言する。シュートなら絶対に平松だ、と。

恐怖すら感じる切れ味

柴田:現役時代、名投手と呼ばれる人と何度も対戦してきたけど、そのなかでも平松のシュートは強烈に印象に残っているよ。彼の全盛期のシュートは、本当にえげつなかった。

松原:シュートを投げ始めた3年目の'69年に14勝をあげ、翌年に25勝で沢村賞。'71年も17勝をあげた。あの頃の平松は、後ろで守っていて頼もしかった。打者が次々とバットをへし折られているのを見て、「味方で良かった」と何度も思った。

柴田:バッターにとって、バットを折られるのは一番の屈辱だからな。



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