思いを綴ったスクラップ・ブックを初公開! 大原麗子 あなたの声が聞こえる (2/2)

[ptitle]

鳥のモチーフがそこかしこに親しい友でも上げなかった「自分の城」

 ’85年から亡くなる’09年まで、約25年間暮らした家は、世田谷区の閑静な住宅地にある。政光さんが、エピソードを語る。

「緑が溢れ、野鳥が集まる環境の良さを一目で気にいった姉は、即日、契約しました。家から望む多摩川の花火大会も自慢でしたね。2度の離婚を経験した姉にとって、ようやく手にした安息の場所だったんです」

 鳥をモチーフにした置物など、お気に入りの品々に囲まれた空間であったが、友人を招き入れることは少なかった。白と淡いグリーンで統一された2階の寝室には、生涯他人を入れることはなかったという。

「一人暮らしは物騒だからと、ベッドの下に護身用の木刀を忍ばせていました。さらに寝室には、隠し部屋まで作って、避難梯子で1階に脱出できたんですよ。時代劇の逃げ出すシーンがヒントです。お茶目な姉らしいです(笑)」(政光さん)


会員の方は