週現『熱討スタジアム』第113回 史上最高の脇役 川谷拓三を語ろう 今週のディープ・ピープル 菅原文太×中島貞夫×丹波義隆

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まさに全身「役者バカ」あの哀愁あふれる表情が忘れられない

『仁義なき戦い』をはじめ映画・テレビを底から支えた名脇役は、なによりも「役者」であることにこだわり続けた。共に傑作を生みだした3人がその素顔を語る。

「大部屋」の男

中島:拓ボン(川谷拓三)が54歳の若さで逝ってから、もう19年にもなるのか。「名優だった」と言う人もいるようだけど、ちょっと違うよね。

菅原:拓ボンも「名優」だなんて言われたくないでしょう。どちらかというと、怪優じゃないかな。

丹波:確かに川谷さんは、ほかの名優さんたちとは違いました。菅原さんや鶴田浩二さん、高倉健さんらスターの方々には普段から何もしなくたってオーラがある。ところが、川谷さんは控え室では普通のオッサンにしか見えませんでした。

中島:最初から名脇役と呼ばれていたわけではなく、もともとは大部屋俳優で時代劇の斬られ役から這い上がって来た男だからね。



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